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まっちゃんの仕事部屋
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印刷工場見学に行ってきました
昨年のブックデザイン塾でお世話になった「文字の学校」の課外授業で、印刷工場見学に行ってきました。

見学させていただいたのは、今年創業97年の半七写真印刷工業さん。原色版印刷すなわちカラー凸版印刷の先駆け的な印刷会社で、グラビアやオフセット印刷が主流になる前から、美術書や写真誌を多く手掛け、現在でも書籍のカバーや博物館の図版の印刷が多いそうです。

始めに、社長から会社や印刷の歴史についてのお話があり、そのあと、レタッチ、刷版、6色印刷機、特色調合機などを見せていただきました。さながら、大人の社会科見学のようで楽しかったです。

実は、印刷工場は20年近くも前に一度見学したことあります。そのとき見たのは別の会社でしたが、
当時工場内でいちばん活気があって見えたのは製版の部所でした。まだDTPが主流になる前で、版下とカラーポジで入稿していた時代。レタッチ職人さんたちが大勢いて、アミ点のフィルムを切ったり貼ったり削ったりしていました。

今回の見学では、Macで画像レタッチしているオペレーターさんはわずか数人で、がら〜んとした部屋が重版に備えた過去の製版フィルム置き場になっていました。以前はここにレタッチ職人さんがひしめいていたんだろーなーと思うと時代の流れを感じたのでした…(あ、歳がバレる^^;)

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データから各色の版を出力する刷版の機械。この版を直接印刷機に取り付けて印刷する。

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6色印刷機。CMYK+特色や特殊インクで印刷できる。印刷機の横では、オペレーターさんが刷り出しの印刷物をサンプリングし、色見本と見比べてインクの出方を調節している。

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特色(カスタムカラー)インクを調合する機械。10色のインクとドライインクとメジウムインクから様々な色ができあがる(メタリックやパールインクは手で配合するとのこと)。DICなどメジャーな特色についてはすでに調合比のデータがあり、それ以外はスキャナで読み取って調合比が算出される。
調合されたインクはボウルで混ぜ合わせ、机の上の小さな印刷機で紙にテスト印刷。職人さんが色見本と見比べてOKならば、印刷機に回される。

by naocco-mdb | 2012-06-16 16:23 | ●仕事だ!デザインだ!
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